5.QYLDについてまとめてみた

3.ETFと投資信託

こんにちは、コタロウです!
(少し下火かもしれませんが)何かと話題になっているQYLD。
分配金が高いこと、ナスダックに連動すること……ということは何となくご存じの方は多いと思います。
しかし、NASDAQに連動する商品と言えばQQQがありますが、
QQQは構成銘柄の特徴からも分かるように分配金は0.6%と低め。(2022年5月15日現在)
にも拘らず、QYLDは約12%(2022年5月15日現在)と圧倒的な分配利回りです。
なぜなのか、怪しくないのか、投資妙味があるのかないのか、良く分からない!という人も多いのではないでしょうか。ということで、まとめてみました。

グローバルX NASDAQ100・カバード・コール ETF

これが、QYLDの正式名称です。
分解してみると、グローバルX社が提供しているNASDAQ100の…まではよいですね。
カバード・コール…これが耳慣れないです。
カバード・コールは「オプション取引」の1つです。カバード・コールを理解するために、順に確認していきましょう。まずはオプション取引について、確認していきます。

オプションとは

「オプション取引」とは”特定の原資産について、一定の期日(期間内)に、あらかじめ決められた数量を、あらかじめ決められた価格で、受け渡しする「権利」を「売買」する取引であり、デリバティブ(金融派生商品*)の1つ。”です。頭が痛くなってきた、という声が聞こえてきそうです。
もう少し柔らかく言うと、
ある金融商品を事前に決めておいた価格で売買するかしないかを選べる権利です。
*金融派生商品=「先物取引」「スワップ取引」「オプション取引」などの総称。

オプション取引の例え

あるゲームが発売される予定です。
価格は未定です。凡その相場は、5万円と見られています。
お店Aでは、5万円で事前予約を受け付けています。
お店Bでは、5万円で購入できる権利を「3000円」で販売されています。
いざ、ゲームの価格が4万円に決定しました。
お店Aで買う場合は、5万円で購入する必要があります。
しかし、お店Bでは事前に決めておいた価格で売買するかしないかを選べる権利を「3000円」で買っていました。4万円で買った方がお得なので「3000円」の権利を放棄して、4万円で購入する
というイメージです。
また上記のような「買う権利」のことを「コール・オプション」と呼び、
反対に「売る権利」のことを「プット・オプション」と言います。
そして、この「買う権利」を手に入れるために、買い手が売り手に払う金額のことを「プレミアム」と言います。

カバード・コールとは

いよいよ、QYLDがとっている「カバード・コール」についての説明です。
別名「カバード・コール戦略」といい、戦略というくらいなので、投資手法であることが分かります。
「カバード・コール(戦略)=原資産を保有しながら、その原資産の売りポジションをとる戦略のこと」です。
ということは、先のゲームで見た例で考えてみると、
5万円のゲームを買う権利を「3000円」で売っている人、B店の立場ということですね。
つまり「3000円」の「プレミアム」を得ているということになります。
そのため、仮に先ほどのゲームが6万円に上がったとすると「3000円」の「プレミアム」を手に入れることはできましたが1万円の値上がり益は放棄したことになります。
一方、ゲーム価格が4万9千円だった場合、-1000円になりますが、3000円のプレミアムの分、2000円プラスになります。ゲーム価格が4万5千円になると-5000円になりますが、3000円のプレミアムの分があるので、-2000円に損失を抑えることができます。
まとめると

・値上がり益は放棄
・しかし「プレミアム」で利益が得られる
・株価が下がった場合も「プレミアム」で損失を抑えることができる

ということですね。
仕組みはやや難解ですが、怪しい商品ではありません。

今後はどうなりそう?

QQQは構成銘柄により、分配金が低いですが、
QYLDでは、この「プレミアム」の利益が分配金として支払われている、と言えると思います。

つまり、近年のようにNASDAQが大人気の相場であれば「買う権利」が欲しい人もたくさんいたので、
たくさんの「プレミアム」が得られます。

では米国の金利が上がり、NASDAQの株価が低迷しているいま、これまでのように「プレミアム」での利益が確証されているか?というと、不透明ですね。

QYLDの分配金で今後の安定した分配金を期待するというのは、
万が一NASDAQの人気が下がり、買う権利が欲しい人も減った場合、厳しくなるかもしれません。

しかし未来は誰にも読めませんので、とにかく直近で分配金がほしい!という場合は、検討してみてもよいと思います。
いずれにせよ、レバナスなどと同じで、王道のインデックスファンドから離れた投資をするときは、良く調べてから投資をしていった方が賢明です。

資産を増やして、豊かな選択肢がある人生を目指して、頑張りましょう^^

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